3-2.視機能障害認定のあり方に関する研究班への要望書2

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視機能障害認定のあり方に関する研究班
班長 山本修一教授
研究班員各位

みんなで勝ち取る眼球困難フロンティアの会(G-frontier)

目次


代表立川くるみ

研究班の先生方には日頃よりお世話になっています。
眼球使用困難症候群(以下PDES)の患者会「みんなで勝ち取る眼球困難フロンティアの会(G-frontier)」代表の立川くるみです。今回は昨年6月に続き、再度要望をお伝えしたくこの手紙を書いています。

 要望事項は以下の通りです。

 見えるか見えないか?どれくらい見えるか? だけでなく、見続けられるか? といった「時間・分量」の概念を取り入れ調査をお願いします。そして、強度羞明患者には今まで取り入れられてきた福祉機器のみならず新しい機器が必要であることを念頭に入れてほしいです。

 すでに先日私自身井上眼科でアンケートに参加しましたが、質問事項の中に以上のような「時間」概念が欠如していたと感じます。これでは私たちのように視力や視野はあれど目を使う時間が極めて限られるといった者たちに不利になってしまいます。

 例えば視力があれば新聞の本文や見出しの文字が判別できるか? と問われれば「はい」と答えるわけですが、これは可能性として可能と答えているのであり、見続けて読書が可能か? と問われれば、ある人は1ページも読めないと答えるかもしれませんし、ある人は10分程度と答えるかもしれません。また、視点移動困難な者であれば段組されて行が短いものなら可能だけど段組無しのレイアウトでは無理と答えるかもしれません。また、電車の電光掲示板のような流れ文字を見られない者もいます(動く光への過敏性が強い人は案外多くいるのです)。
しかし、これらの人たちで一瞬でも目が使えれば「見える」と回答せざるを得ないのです。

 ところが、見える視力があるからといって補助具が不必要かといえばそうではありません。私が今この文章を画面読み上げ機能を用いて作成しているように手帳1・2級の日常生活用具として認められている画面読み上げ機能・ソフトや音声読書機が必要になります。そうでなければ日々にとって「必要な分量」の文字情報は得られません。

 また、私たちの多くは羞明が強いという点で今まで認められてきた視力・視野障害者とは違う補助具も必要としています。例えば私が今使っている電気溶接グラス。ただし、これはレンズに度を入れることができません。中には裸眼視力も極めて低く、度つきの遮光グラスが必要なケースがあります。よって、メガネ店に交渉し、高い金額を払って特注の高遮光度グラスを頼んで作っている人もいます。つまり、私たちPDES患者が求める遮光グラスは一般の視力・視野障害者の求めるもの以上の遮光度が必要なのです。ところが、これ以上濃く作ってはいけないといっった規格があり、それ故、業務用のものや特注でなければ満足の行くものが手に入れられないでいます。

 ほかにもパソコンのディスプレイを中古のブラウン管でないと耐えられないといって中古品をかったり、10万円近くする光らないモニタを購入している人もいます。私もまた、一般のデスクトップ方型のディスプレイの最低輝度では耐えられず、ノートPCにしています。

 これは、世間の商品が一般の人向けに作られており、私たち強度羞明者に考慮されずに作られてしまっているためです。それゆえ、私たちは高い金額を払い特殊な製品を購入し、光の調節をしてどうにか対応しているのです。部屋の明かりも同様です。世間一般の平均的な人に調整された光環境のなか、私たちが道具を駆使して対応せざるを得ない世の中なのです。

 よって、今までの視力・視野障害者のように「より見える」道具ではなく「より見えなく」する道具が必要なのが私たちPDES患者なのです。

 しかし、程度こそ違え、すでに視力・視野障害者でも遮光グラスや白黒反転など用い、光を弱めることでより見えるようにしているのは先生方も周知の事実と思います。

 よって、「見える」から補助具無しで良いというわけではありません。大きすぎる音もボリュームを絞らないと聞き続けられないように光でも最適な光量や状態が必要なのです。

 以上、時間・分量を考慮の上、補助具はさらに今までのもの以上に遮光度の高いものが必要な患者がいることを念頭に調査・研究にあたっていただきたいと思います。

 どうか、よろしくお願い申し上げます。なお、この要望文は当会サイトに公開させていただきます。

以上
2020年2月18日

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